TURNフェスの最後に開催したトークシリーズにて。

去る3月6日、3日間の「TURNフェス」が閉幕しました。

お越しいただいた皆様、ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました。短い期間にも関わらず、2,000名を越える方々に参加いただくことができました。

今回、初めての試みだったので、監修の僕自身も、正直、開幕するまではどんな催しになるのか想像がついていませんでした。

会場にアーティストがいて、交流した福祉施設やコミュニティの職員の方や利用者の方もやってきて、さらにいろいろな人がやってきて、みんなが作品を間にコミュニケーションをするという新しい「出会い」の場。その出会いの集合が「TURNフェス」だということを、3日間を経て、改めて実感しました。訪れた人々も、きっと「こんな場だとは!」と驚きを感じていただけたことと思います。新しい出会いを楽しんでいただけたなら、幸いです。

「TURNフェス」は、これからも継続していきます。そして年間を通した活動の場として「TURNセンター」も計画しています。今回、カンファレンスやフェス会場で多くの人と対話したことで、僕自身の中にも新たなイメージが湧きつつあります。この3日間で得たことを大事に、これからの「TURN」の活動に活かしていきたいと思います。

今、見えているキーワードは、「社会の中にある様々な価値」です。

「TURN」では、引き続き、アーティストが様々な場所、例えば障害者福祉施設などに出かけていって、その場にいる人と交流し、その中にある価値を発見し、独自の方法で発信していきます。そうすることによって、「世の中には多様な価値がある」ということを、景色として多くの人と共有できるのではないかなと考えているからです。そういった試みが、一同に集まるのが「TURNフェス」で、そういった発信の機能を持つ場所が「TURNセンター」です。

アーティストは、出かけた先から「空気感」を運ぶことができます。今回の「TURNフェス」にお越しになった方は、きっとその空気感を味わっていただけたはず。しかもそれはちょっと、味わったことのないような、新しい空気感でした。

のんびりしたり、たくさん喋ったり、自由に過ごしたりということが、「美術館なのにできた」という意外性だったり、「3日間限定だからできた」という要素も、今回のフェスの独特の空気に影響していたかもしれません。この先は、また場所を変えたり、方法を変えたりして、新しい出会いを生む「TURNフェス」の形をさらに探っていけたらなと思います。

3日間を経て、僕自身もまた今、「TURN」という時間が見えたような気持ちです。
ぜひこれからの「TURN」の活動にもご期待いただけたら嬉しいです。
またぜひ積極的に参加してください。

TURN監修・日比野克彦

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(TURNフェス・トークシリーズにて日比野が描いたTURNフェスの図)

TURNフェス

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