2017年3月3日(金)~5日(日)の3日間、「TURNフェス2」を開催します。アーティストが、「交流プログラム」をとおして福祉施設やフリースクールなどコミュニティ特性の異なる場所へ赴き、その場所を利用する人や職員、家族等と関係を深めた「交流」の姿を、作品やパフォーマンスなどの表現として、あるいは「交流」そのものを公開します。
また、5日(日)にはゲストを招いたカンファレンスも実施します。
皆さんとともに創り上げる「TURN」ならではの多様な交流の時間を、ぜひ体感してみてください。
2017/2/17
2017年3月3日(金)~5日(日)の3日間、「TURNフェス2」を開催します。アーティストが、「交流プログラム」をとおして福祉施設やフリースクールなどコミュニティ特性の異なる場所へ赴き、その場所を利用する人や職員、家族等と関係を深めた「交流」の姿を、作品やパフォーマンスなどの表現として、あるいは「交流」そのものを公開します。
また、5日(日)にはゲストを招いたカンファレンスも実施します。
皆さんとともに創り上げる「TURN」ならではの多様な交流の時間を、ぜひ体感してみてください。
会 期 | 2017年3月3日(金)~5日(日) |
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開室時間 | 9:30~17:30(入室は17:00まで) |
会 場 | 東京都美術館(東京都台東区上野公園8-36)1階 第1・第2公募展示室、講堂 ※講堂は5日(日)のカンファレンスのみ |
入 場 | 無料 |
主 催 | 東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、 特定非営利活動法人Art's Embrace |
協 力 | 東京都美術館×東京藝術大学「とびらプロジェクト」 |
今年度の「交流プログラム」に参加しているアーティストと交流先の施設から、15組が参加します。
アーティスト。1978年千葉県生まれ。2005年東京藝術大学大学院修士課程修了。人々との協働を通じて、その土地の暮らしと自然とを美しく接続させ、景色をつくり変えるような表現活動を各地で展開。これまでのプロジェクトで、2005年にヨットで日本からミクロネシアまで約4000㎞、2012年に日本海沿岸をたどる約970㎞の航海を経験。“海からの視座”を活動の根底とする。代表的なプロジェクトとして、樟の杜を舞台に千年続くアートプロジェクトを目指す福岡県太宰府天満宮での「くすかき」(2010〜)や、漁師らと共に漁網を空に向かって編み上げ土地の風景をつかまえる「そらあみ」(瀬戸内国際芸術祭2013・2016)などを多数地域で行う。熊本県津奈木町では海の上にある廃校を拠点にしたアートプロジェクト「赤崎水曜日郵便局」(2013~2016)の企画運営に携わる。TURNフェス (2016)、TURN in BRAZIL (2016)参加アーティスト。
http://igayasu.com
東京郊外、町田市の小さな里山にたたずむ築90年の民家で障害のある人と共に物づくりに励んでいる場所が「クラフト工房La Mano」。工房は1992年に障害のある方の作業所として設立された。名称である「La Mano」は「手」の意味で、設立時に手しごとを中心とした物づくりで魅力ある製品を作り社会と繋がっていく、そんな思いで活動を続けている。現在の活動は大きく2つある。1つは染め、織り、刺しゅうなどのクラフト製品の制作。藍、草木で染めた糸や布を使い、手織りマフラーなどの織り製品、草木染の糸を使った刺しゅう製品、藍染の鯉のぼりや手ぬぐいなど、自然の温かみを感じる製品を作っている。2つ目は2006年から始まったアート活動。小さなアトリエでいろいろな画材を使ってそれぞれが個々の豊かな表現活動をおこなっている。26年目を迎えた活動は着実に社会と繋がりつつある。
http://www.la-mano.jp/
リサイクル洗びんセンターは、「福祉と環境をつなぐ」「障害の種別を越えて」「高い給料」を掲げて1994年4月、東京都昭島市に誕生した。びんやリユースカップの洗浄、とうふの製造・販売、チラシセット作業、食品加工作業、軽作業、物品販売などの仕事に、現在87名の障害のある人が取り組んでいる。障害のある人がいきいきと働き、地域で安心して暮らしていける社会の実現をめざしている。
http://www.kyosaren.jp
1999年に必要とする若者たちと準備会をつくって生まれたオルタナティブ大学。履修すべきカリキュラムなどなく、一人ひとりが自分の教育をデザインし、自分の知りたいこと表現したいことに取り組んでいる。自分はどのように生きていきたいのか、お金とどんな風に付き合い生み出していきたいのか、人や社会とどうつながるのが自分に合っているのかを模索する、自分に合った生き方を創り出す大学。通う日にちや関わり方も人に合わせて違った形をとっている。在籍期間も自分で決める。自分がこの自分で生きていけるなあと感じたら巣立っていくというような場である。18歳以上の若者達が30~40人で話し合いながら場の運営もしている。自分とは何者なのか、自分はどう生きていけるのかを思い切り試行錯誤できる場でありたいと思っている。安心して人とつながり、だから存分に関心を探し、深められるのではないかと、そんなことを大切にしている。
http://shureuniv.org
小茂根福祉園は、かけがえのない個性豊かな社会の一員として「私らしく」住み慣れた地域で普通の暮らしができることを願い支援している。自分のやりたいことにチャレンジしたり、様々な人との関わりを通して、人とのつながりを感じたりすることで豊かな人生を送ることができると考えている。支援とは、転ばぬ先の杖ではなく、転んでもまた立ち上がることができるように、寄り添い共に歩むことだと考えている。生活介護サービスでは、日常の介護を行うとともに、創作活動や体の取り組み(PT訓練)、行事やアトリエ活動を行っている。就労継続支援B型サービスでは、「働く」という作業支援を中心に、生活支援、社会活動、行事やアトリエ活動を行っている。作業支援では、企業からの受注作業の他に、清掃作業や自主生産作業(コーヒーや手芸)がある。両方のサービスで行っているアトリエ活動では、イラストやアート活動を行っている。自主ブランド「KOMONEST」の商品の素材はここからたくさん生まれている。
http://www.komone-f.net/
さぽーとぴあは、障害のある方のサポート「拠点」として、平成27年3月に開設された。障害のある方もない方も、ともに支えあう出会いとつながりが実現できるように、常に進化する施設を目指している。建物は、5階建てで、≪相談支援部門≫≪居住支援部門≫≪地域交流部門≫≪就労支援部門≫の4部門がある。就労支援部門では、障害のある方が企業で安心して働き続けられるように定着支援を行っている。「たまりば」は、その定着支援のひとつで、毎週金曜日の夜に行っている。企業就労している方が立ち寄り、仲間と話したり、一緒に夕飯を食べたり、ゲームを楽しんだりそれぞれ自由に過ごしている。仕事の後、仲間と出会いほっとする場、明日からの元気をもらえる場になっているようである。更に、休日にカラオケに行ったり、飲み会に行ったり仲間づくりや生活の広がりのきっかけにもなっている。
https://www.city.ota.tokyo.jp/
旭川荘は1956年に開設した総合医療福祉施設。現在、岡山県と愛媛県において医療福祉分野、知的障害分野、身体障害分野、児童・高齢者分野、研修・研究分野で85の事業を展開している。旭川荘には乳幼児から高齢者まで、さまざまな障害のある人々が生活され、余暇活動や日中活動の一環として多様な作品制作に取り組まれてきた。現在も、絵画・造形・手工芸・音楽など、あらゆる領域で、障害の程度や年齢に関係なく、多くの利用者が芸術活動に取り組まれている。2010年には「旭川荘アートギャラリー」を開設し、利用者の作品を常時展示することができるようになった。
http://www.asahigawasou.or.jp/
こども時代に真剣に考えた事と言うのは、長い時間を経て大人になった心にも届く。大田区内にある3つの子ども食堂(居場所)のネットワークから生まれたこども会議では、アーティストとこどもたちが一緒に社会や未来を考えながら、新たなイマジネーションに出会うプロジェクトを実施する。
・気まぐれ八百屋だんだん
東京都大田区東矢口にある居酒屋の居ぬきの場所を借りている八百屋、だけれどただの八百屋じゃない。ワンコイン寺子屋、英会話、読書会、読み聞かせ、ススム寺子屋、こども食堂等々を開催。みんなの居場所と出番を作り出す、民間型の文化センター。
・キネマフューチャーセンター
京急蒲田駅から徒歩5分「キネマ通り商店街」の空家をリノベーションして、地域コミュニティ拠点として多様な交流ができる場所。2階の和室スペースには近隣幼稚園の親子連れにご利用いただいている。月に1回「キネマえがお食堂」を開催している。
・nijiiro*cafe
nijiiro*cafeのキーワードは、『ふらっと立ち寄れて』『身体に優しいものでお腹を満たして』『心身がほっこりできる空間』。この言葉を意識しながら、全国の農家さん直送の無農薬野菜の販売、それらを使用した料理教室やキッズクッキングを主催している。月に一度開催している子ども食堂でも、このキーワードを大切にこどもたちを迎えている。
1983年大阪生まれ。名古屋在住。美術家、映像ディレクター、ドキュメント・コーディネーター。岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー[IAMAS]修了。京都造形芸術大学卒業。東京藝術大学大学院映像研究科博士後期過程退学。映像メディアを用い、その場でしか体験できない《時間》を作品として展開する。近年は、映像メディアの編集理論を空間に再構築する手法『センソリーメディア』作品の開発を手がける。2006年よりアートコレクティブ Nadegata Instant Party(中崎透+山城大督+野田智子)を結成し、市民参加型プロジェクトを全国各地の美術館、芸術祭で発表。また、山口情報芸術センター [YCAM] にてエデュケーターとして、オリジナルワークショップの開発・実施し、教育普及プログラムのプロデュースを担当(2006-2009年)。水戸芸術館、アーツ前橋、多摩美術大学、愛知大学などでのオリジナルワークショップを行うなど、人材育成事業にも数多く携わる。2013年には1年間に渡って映像表現を再考するプロジェクト「東京映像芸術実験室」を主宰し、企画内で制作発表したインスタレーション作品《VIDERE DECK / イデア・デッキ》が第18回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品を受賞した。主な展覧会に「六本木クロッシング2016展:僕の身体、あなたの声」(森美術館)、「Wrap around the Time」(ナムジュン・パイク・アートセンター)などがある。プロジェクト/出来事とドキュメント/記録」における映像での可能性について日々探求する。
http://the.yamashirostudio.jp/
一般社団法人アプローズが、平成26年4月1日に開設した、東京都指定障害福祉サービス事業所(就労継続支援B型)。大人の発達障害など、障害のある方が、仲間とともにフラワーアレンジメントの技術を学びながら働く場。アプローズの運営する花屋「BISTARAI BISTARAI(ビスターレ・ビスターレ)」では、花を通じたウェルフェアトレード を提唱する日本初のフラワーショップとして、心から喜ばれる花束・アレンジメントを創作している。BISTARAI(ビスターレ)とは、“ゆっくり、ゆっくり”という意味のネパール語。こころやからだに障害のあるアーティストたちが”ゆっくり”と丁寧に完成させる作品に期待と祈りを込め“ビスターレ・ビスターレ”と名付けた。ビスターレは店舗を持たないアトリエスタイルのショップ。贈る方や贈られる方の想いにまで心を寄せたオーダーメイドの商品をひとつひとつ手作りしている。アーティストたちの作品がお客様のもとに届くとき、彼らの日常も輝く。贈って楽しく、もらって嬉しく、誰もが笑顔になるhappyなギフト。
*ウェルフェアトレードとは“Welfare=社会貢献”と“Fair trade=公正な取引”を掛け合わせた造語で、社会的弱者と言われている人たちの作る製品などを適正価格で購入することによる社会的支援活動のことである。
http://applause-aoyama.com/
ハーモニーは世田谷区上町にある、心の病をもちながら暮らしている人が利用する施設。昼食を食べたり、簡単な作業をしたり、困った時に相談をすることができる場所である。登録者は30名ほど。見えないはずのものが見えたり、聴こえないはずのものが聴こえたり、なぜか分からないけど強い確信があったり…統合失調症、PTSD、発達障害などと診断されている人が利用している。ゆっくりとしたペースで、それぞれの人が思い思いに日々を過ごしている。ハーモニーでは一般就労や収入を得るという価値観から少し離れて、それぞれに数奇な経験や苦労を重ねてきた方たちが共に支え合い、安心して自分らしさを発揮できるような場をめざして活動を行っている。
http://harmony.exblog.jp/
1977年生まれ。ビジュアルアーティストとして、10年以上にわたりデジタル・ビジュアルアート・ワークショップを企画・運営。英国や日本において青少年や成人を対象にプロジェクトを実施。過去に指導・運営を行ったプロジェクトでは絵画、ビデオ制作、アニメーション、彫刻、グラフィティ、グラフィックデザインを用い、パフォーマンス、展覧会、プレゼンテーションを通してその成果を発表してきた。現在、東京藝術大学大学院美術研究科博士課程油画専攻在籍。
http://www.samstocker.com/
ハーモニーは世田谷区上町にある、心の病をもちながら暮らしている人が利用する施設。昼食を食べたり、簡単な作業をしたり、困った時に相談をすることができる場所である。登録者は30名ほど。見えないはずのものが見えたり、聴こえないはずのものが聴こえたり、なぜか分からないけど強い確信があったり…統合失調症、PTSD、発達障害などと診断されている人が利用している。ゆっくりとしたペースで、それぞれの人が思い思いに日々を過ごしている。ハーモニーでは一般就労や収入を得るという価値観から少し離れて、それぞれに数奇な経験や苦労を重ねてきた方たちが共に支え合い、安心して自分らしさを発揮できるような場をめざして活動を行っている。
http://harmony.exblog.jp/
ダンサー・振付家。2001年エディンバラフェスティバルにて「今年最も才能あるダンサーの一人」と評された後、演出振付出演するダンス作品の発表を開始。2001年『夕鶴』以降、『KATANA』『弱法師』など和の素材を用いた独自の表現世界で注目を集める。2007年ヴェネチアビエンナーレ招聘。2012年発表『曼荼羅の宇宙』にて芸術選奨文部科学大臣新人賞ほか三賞受賞。2013年スポーツ祭東京(東京国体)開会式 式典演技メインパフォーマー。平成25年度文化庁文化交流史。ひびのこづえ、川瀬浩介との協働『LIVE BONE』を国内外20都市以上で上演を重ねるほか、演劇・映画・広告など幅広い媒体で活動。
http://kaijimoriyama.com/
1981年東京都生まれ。2014年東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了。博士(美術)。心と身体、発達のリハビリテーション、精神病理学の領野にかかわりながら作品制作、研究活動をしている。近年の「エアートンネル」(2013)は児童福祉施設などで発達や療育にも活用している。近年の展示に「新しいルーブ・ゴールドバーグ・マシーン」(KAYOKO YUKI・駒込倉庫、東京、2016)、「凸凹の凹凸〜さわってみるこの世界〜」(鞆ノ津ミュージアム、広島、2016)等。2015年に建築家と協働し生活空間のなかにバリアを取り入れる「《障害の家》プロジェクト(Barrier House Project)」を始動。
http://haruchiosaki.com/
「TURNフェス2」の最終日は、カンファレンスを開催します。カンファレンスでは、2年目を迎えたTURNの展開を振り返る年次報告とともに、「TURN」をとおして出会うこととなったさまざまな社会の状況を、ゲストとともに丁寧に掘り下げ、さらに充実した展開へとつなげる機会とします。
会 場 | 東京都美術館 講堂 |
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日 時 | 2017年3月5日(日) 14:00~17:00 (開場13:30) |
入場料 | 無料 ※事前申込不要 |
サポート | 手話通訳、UDトークによる文字支援 |
14:00~14:20 | ■「TURN」年次報告 登壇者:奥山理子(アーツカウンシル東京TURNコーディネーター) |
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14:20~15:00 | ■基調講演1:「アートとまちの仕組みを変える -BEPPU PROJECTのルール-(仮)」 登壇者:山出淳也(NPO法人BEPPUPROJECT代表理事、アーティスト) |
15:00~15:10 | 休憩 |
15:10~15:50 | ■基調講演2:「社会参加を支える -社会資源としての保険-(仮)」 榎本重秋(ぜんち共済株式会社 代表取締役社長) |
15:50~16:00 | 休憩 |
16:00~16:45 | ■クロストーク 「アートが社会の中で役割を果たすために発揮できる力は、まだまだある」と語る監修者の日比野克彦の発言を起点に、ダイバーシティが謳われる昨今の社会背景を、まちづくり、社会制度などから相対的に分析し、目指すべき社会の姿を構想する。 登壇者: 山出淳也、榎本重秋、日比野克彦(TURN監修者、東京藝術大学美術学部長、美術学部先端芸術表現科教授) ファシリテーター:森司(アーツカウンシル東京TURNプロジェクトディレクター)、奥山理子(アーツカウンシル東京TURNコーディネーター) |
16:45~17:00 | 質疑応答 |
東京都美術館
〒110-0007 東京都台東区上野公園8-36
【最寄り駅からの所要時間】
JR上野駅「公園口」より徒歩7分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅「7番出口」より徒歩10分
京成電鉄京成上野駅より徒歩10分
※当館には駐車場はございませんので、車でのご来館の際はご注意ください。
アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団) 事業推進室事業調整課
TEL:03-6256-8435(10:00~18:00、土日祝日を除く)